一番大切なものは

「生きてるだけで、まるもうけ」

明石家さんまさんの名言です。

マズローの欲求5段階説によると、

人間の欲求は

生理的欲求（食べたい、飲みたい）からはじまり、

それが満たされると、

社会的欲求（仲間が欲しい）、そして

尊厳欲求（尊敬されたい）など

段階的に次なる欲求に移行するといわれます。

これは人間の成長発展とも言えますし、

あくなき欲求を追求する

人間の性（さが）ともいえます。

だから、さんまさんのように、

欲求にあくせくしない生き方というのは

とてもすごいことだと思うのです。

まさに悟りの境地（？）。

彼が長年にわたり多くの人に愛されて、

人気者で居続けるのも納得です。

先日、私が以前、勤めていた会社の先輩と

久方ぶりに会いしました。

その先輩は、数年前に乳がんを罹らい、

手術、抗がん剤治療を経て

現在も薬を服用している生活です。

病気後、初めて会うので、

どんな言葉をかければ良いのか、

と思っていたのですが、会ってみると

病気前とまったく変わらない明るいキャラクターで

ホッといたしました。

印象的だったのは、

病気をしてからは、あまり細かいことに

こだわらない性格になった、

と話していたことです。

「命さえあれば、美味しいものも食べられるし、

楽しいことだってあるし。」

という言葉を聞いたとき、

「あっ、さんまさんと一緒だ」

思ったのです。

健康で、日常の生活を当たり前に営んでいるときには、

何が大切なことなのかが見えにくくなってしまいます。

私の先輩のように病気をされた方のお話を

伺いますと、本当に人間にとって大切なものが

何なのか、を気づかされます。

生きている、それが即、キセキなんだ！

と思います。

西日本豪雨被害、洞窟に閉じ込められたタイの少年たち、

そして先輩と会ったこと。

人が「生きる」ということに

ついてさまざまなことを考えたこの数週間でした。